仕事「人並みで十分」6割。今年の新入社員で過去最高に
2016/7/8
日本経済新聞
今年の新入社員を対象に日本生産性本部(東京・渋谷)が実施したアンケートで、「人並みに働けば十分」と答えた人は58.3%だった。前年より4.8ポイント増え、1969年度の調査開始以来最高。「人並み以上に働きたい」は34.2%で4.6ポイント減。調査の担当者は「就職が売り手市場だと人並みで十分と考える人が多くなる傾向がある」と分析している。
【解説】和田康伯
ゆとり世代とか、さとり世代とか言いますが、各社の社長さんや部長さんからも、深刻な嘆きがよく聞こえてきます。どのように部下を育成するのかというテーマです。
上昇志向の塊のような世代(50~60代)にとっては、自分の過去を振り返れば、とても寂しくなる統計結果です。「人並みに働けば十分が約60%」とか、「社長を目指すが約10%」、「管理職を目指すが20%」といった志向は、残念に思えるかもしれませんが、若者側から言えば、将来不安を抱えた時代を生き抜く方法として、「いい加減に働く」という意味ではなく「この先の長い仕事と生活」を真剣に考えた結果なのでしょう。
まさに、バブル世代とは違った新しいバランス感覚です。管理職はこの感覚を認めた、新しい指導方法が必要になってきます。
その指導方法のヒントが、大手各社が取り入れていて、私たちも学んでいるメンタリングやコーチング、厚生労働省が推進するキャリアカウンセリングからたくさん見出せます。若年層若手社員の離職防止や、やる気アップのための新しい取り組みです。
ぜび、未来の企業を創る新しい方法を、一緒に創っていきませんか?
【参考データ…同日本経済新聞より】
●働く目的…仕事に積極的に挑戦するより、私生活とのバランスを重視
「楽しい生活をしたい」…41.7%(前年4.7ポイント増)(過去最高)
「自分の能力をためす」…12.4%(前年1.0ポイント減)(過去最低)
●目指すポスト(昇進志向)について
「社長」…10.8% (10年前比較7.0ポイント減) (過去最低。2003年度から下落)
「部長」…17.4%(10年前比較5.9ポイント増)
「課長・係長・主任班長」…18.6%(10年前比較7.4ポイント増)
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