来春の大卒内定率68.4%
女子が男子上回る
2014年11月14日
日本経済新聞
来春卒業予定の大学生の10月1日時点の就職内定率は前年同期比4.1ポイント増の68.4%で、4年連続で上昇したことが14日、文部科学・厚生労働両省の調査で分かった。リーマン・ショックの影響が出る前の2008年同期(69.9%)に迫る水準。文科省は「景況感の改善で企業の採用意欲は確実に高まっている」と分析している。
全国の62大学の計4770人を抽出して調べた。大学院などに進学せず就職を目指す学生の割合を示す就職希望率は、78.7%と前年より0.8ポイント高く、1996年の調査開始以来の最高を更新した。求人が増えたことで学生の就職意識も高まったとみられる。
男女別の就職内定率は、男子67.6%(前年同期比3.1ポイント増)、女子69.4%(同5.4ポイント増)で、女子が男子を2年ぶりに上回った。文系67.3%(同4.3ポイント増)、理系73.5%(同3.2ポイント増)だった。
私立大(67.8%)が前年と比べ4.7ポイント増と大きく上昇し、国公立大(70.3%)との差が前年より2.2ポイント縮まった。
また、厚生労働省によると、高校生の就職希望者の9月末時点の内定率は前年同期比8.8ポイント増の54.4%で、最近10年で最高だった。求人数が同32.6%増の約28万人、求人倍率が同0.37ポイント増の1.59倍と改善したことが内定率を押し上げた。
解説【和田康伯】
学生にとっては、リーマン・ショック以降の就職氷河期を脱出して、売り手市場の様相です。しかしながら、採用に苦戦する企業側の人材に対する「厳選姿勢」は崩れることはありません。長らく続いた氷河期に、各社がようやく築いた採用基準が今の業務のクオリティーやスピードを支えているためです。そのために、採用基準を下げるわけにはいかないのが実態です。今後、短期間での就職活動へと変更することや、学生の余裕のある就活意識への変化によって、就職活動そのもののミスマッチが多発し、複数内定の学生と、未内定の学生とに学生がさらに二極化していくことが心配されます。このことと同様に、採用に成功する企業と、失敗する企業の二極化も進行することが予測されます。
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